発達障がい(学習障がい、注意欠陥多動性障がい、高機能自閉症、アスペルガー症候群等)について、やっと注目されるようになってきました。
2002年、文部科学省の調査で、通常の学級において、学習や行動上に課題を抱えている児童・生徒が全体の6.3パーセント存在することが明らかにされました。クラスに1~2人はいることになります。こうした子どもたちは、一見して通常の子どもたちと変わりません。そのために、発達や認知の微妙な障がいによる学習や友達関係、集団参加への多大な困難さを見過ごされ、誤解されて、適切な支援を受けられないできました。
2004年12月、発達障がい者支援法が制定され、行政、教育現場、福祉と社会的な支援は進んできました。しかし、まだまだ人々の理解は深まってきたとはいえません。地域社会でも、家庭でも、学校などの教育の場でも、互いに支え合って全ての人が幸せに生活していく共生社会の充実にはほど遠い現実が多々あります。また成人になった発達障がいの方々は、特別支援教育が施されていなかった分、自己認知や家庭内理解、大学生活や就労などの社会適応の壁に直面し、社会のサポートを切実に求めています。
そこで、「発達障がい者に深くかかわってきた私たちだからこそ」の実感と願いを基に、地域貢献の会を設立することにしました。そのためには、NPO法人資格をとったほうが、信頼をもって運営することができると意見の一致を見ました。
私たちは、発達障がいのあるこの現在と将来の笑顔のために、地域に根ざしたさまざまなネットワークをつなぎ、地域に潜在的に存在するどんな立場の人も「互いに理解し合い、助け合っていきたい」「何か自分のできることで、地域社会に役立ちたい」という思いと力も掘り起こしながら、発達障がいに住みよい、全ての人が幸せに生きていく社会つくりに貢献することを目指します。
また、今後進んでいくであろうICT、AI社会で活躍するためのAIエンジニア、プログラマー、データサイエンティストの人材育成も目指します。